台湾出張
6月15日から20日まで、台湾中央研究院(Academia Sinica)からのセミナー依頼と、成功大学、台湾大学での授業の依頼で台湾へ出張に行ってきました。その様子をラボブログでお伝えします(By 芦苅)。
まず初めに、台南にあるAcademia Sinicaへ。
※下の写真はAcademia SinicaのHPより(https://www.as-bcst.sinica.edu.tw/view.php?aid=6419)
Academia Sinicaでは、楊祥發講堂でセミナーをさせて頂きました。
楊祥發(Shang Fa Yang)博士は台湾出身の著名な植物科学研究者で、植物ホルモンであるエチレンの生合成経路(Yang Cycle:ヤンサイクル ) の発見者です。
Yang博士はメチオニンがS-アデノシルメチオニン(SAM)に変換され、さらに1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)を経てエチレンが生成される経路を解明しました。この経路では、メチオニンが効率的にリサイクルされるため、継続的なエチレン生産が可能になります。このメチオニンリサイクル経路は、彼の名にちなんで「ヤンサイクル」と名付けられました。彼の傑出した業績に対して、1991年には農業分野で権威あるウルフ賞を受賞し、1990年には米国科学アカデミーの会員に選出されています。
次に、同じ台南にある成功大学を訪問してセミナーを行いました。
最後に、台北へ移動して台湾大学を訪問し、セミナーを行いました。
あちこち移動し、たくさんセミナーをして大変な1週間ではありましたが、研究を楽しむ多くの学生さんや研究者の方々と触れ合うことができ、良い出張となりました。