ウズベキスタン出張記(2)~アラル海に起因する深刻な塩害問題~

<ウズベキスタン出張記(1)~食糧問題とイネ育種プロジェクト~> の続きです。

ウズベキスタンの稲作が最も盛んなウルゲンチという地域は、塩害問題が特に深刻です。我々は農業省 Rice Science Research Institute のウルゲンチ支所を視察しました (タシケントから飛行機で1時間強の距離です)。
当初はウルゲンチ支所の研究員だけとの打ち合わせの予定でしたが、農業大臣の指示があったからか、急遽、Rice Science Research Institute の本所(タシケント)研究員たちが同行することになりました(彼らは、飛行機が満席で、12時間以上かけてバスで移動しました(お疲れ様でした)。

 

ウルゲンチ支所の研究員や本所の研究員の方々と合流後、まずはウルゲンチ事務所でウズベキスタンの稲作問題と育種における問題軽減について議論しました。

その後、塩害の圃場を視察しました。
ウズベキスタンにはかつて、世界第4位の大きさを誇る湖、アラル海が存在しました。しかし、ソビエト連邦時代の綿花栽培のための大規模な灌漑計画により、水源であるアムダリヤ川の流れが変わり、アラル海は縮小してしまいました。
この結果、塩分濃度が急激に上昇し、広範囲で塩害が発生。周辺地域の稲作にも深刻な影響を及ぼしています。実際に水田を見ると、塩害の程度は軽微、中程度、深刻の3つのパターンに分けられ、深刻な場所ではイネがほとんど育っていない状況でした。

塩が析出した圃場
塩害が深刻な圃場
塩害が中程度の圃場
現地の塩害について、研究員の方からご説明いただきました
塩害があまり出ていない圃場

現地では、塩害耐性だけでなく、乾燥耐性や収量増、耐倒伏性を持つイネの開発が強く求められています。現地の研究員からは、様々な形質改善のリクエストが寄せられました。これらに答えられるよう、頑張っていきたいと思います。

ウルゲンチでは、伝統的なスタイルの食事をご馳走して頂きました。
ありがとうございました。

 
 

<ウズベキスタン出張記 (3)> へ続く