研究概要

「植物遺伝子機能研究室」では、植物の成長メカニズムを遺伝子レベルで解明する研究を行っています。双子葉植物のモデルである「シロイヌナズナ」や単子葉植物のモデルである「イネ」を供試材料として、遺伝学、発生学、分子生物学、生理学、生化学など多様な分野の知識や技術を駆使し、植物がどのように成長するのか、その仕組みを解き明かしていきます。最近では特に「茎の伸長」の研究に注力しています。茎の成長メカニズムには未解明な点が多く残されており、私たちは、異常な茎伸長を示す突然変異体や多様な遺伝資源を活用して、その謎に迫っています。
※詳しくは『研究内容』のページをご覧ください。

また、得られた知見を基に、ゲノム編集やマーカー選抜法を用いて新しいイネ品種の開発と普及を進めるなど、社会実装にも取り組んでいます。
※こちらも詳細は『研究内容』をご覧ください。

大学・研究室の魅力

大学の最大の魅力の一つは、「新しい知識や技術を創造する力を養える」ことです。講義での学びに加えて、独自の研究を進め、自分自身で新しい発見をする環境が大学の「研究室=Labo」にはあります。私たちの研究室では、研究を通じて目標設定力、計画立案力、研究遂行力、問題解決能力、対話力、論理的思考力や分析力を養い、さらにプレゼン力や執筆力がつくよう一所懸命教育し、個人の能力の最大化をはかっています。これら能力は、将来どんな分野に進むにしても大きな武器となると信じています。ぜひ私たちと一緒に新しい発見に挑戦してみませんか?共に学び、成長しながら、研究者や様々な分野の次世代のリーダーを目指してみませんか?

こんな学生さんを待っています!

  • 植物(作物)に興味があり、植物の発生、分化や成長について遺伝子レベルで研究したいという熱意がある方
  • 新しい発見に果敢に挑戦したい方
  • 研究を通じて、ディスカッション力や発表力を身につけたい方

研究室の雰囲気を紹介!

学生室

学生室は2部屋あり、一人ひとりに専用デスクがあり、調べ物や勉強に集中できる快適な空間を準備しています。

実験室

実験は先輩や先生が丁寧に指導します。
分からないことがあればすぐに相談できるので、安心して研究に没頭できます。

研究材料の育成

植物の育成においても、先輩や先生がしっかりとサポートします。
イネやシロイヌナズナなど、植物の育成を実践的に学びながら進めていきます。
圃場だけでなく、温室やグロースチャンバーなど植物を育成する設備が整っており、年間を通して研究が可能です。

研究議論

頻繁に研究テーマ毎のチーム(少人数)で議論しています。お互いの研究の進展を迅速に共有し、新しいアイデアや研究の方向性について、活発な意見交換が行われ、研究をさらに加速させています。

セミナー活動

(1)ジャーナルセミナー(週1回)では、最新の研究論文を読み解き、研究の読解力、プレゼンテーションスキルや批判的思考力を養います。
(2)プログレスセミナー(週1回)では、研究成果を研究室全員の前で発表し、多様な角度から研究の成果を議論することで、研究を推進するとともに、プレゼン力や質疑応答力を養っています。

自由な雰囲気での研究

従来の学生部屋の一部をカフェ風にリニューアルし、クリエイティブな雰囲気を提供しています。デスク作業で行き詰まった時には、パソコンを持ち込んでゆったりとした空間で資料作りをしたり、コーヒーを飲みながら雑談や研究のディスカッションをすることが可能です。研究室では、自由で活気に満ちた文化を大切にしています。

ラボの交流

研究室では、頻繁にバーベキューやパーティーなどのイベントを開催し、メンバー間の親睦を深めています。仕事の合間に楽しいひとときを共有し、リラックスした環境での交流が、チームの絆をさらに強めています。
詳しくはラボのブログをご覧ください。

学会活動

国内外の学会(植物生理学学会、育種学会や植物学会など)で研究成果を発表し、研究者とのネットワークを広げる貴重な機会を得ることができます。また最前線の研究に触れる経験が、さらなる成長を促進します。

国際交流

当研究室では、世界各国からの留学生・研究員を受け入れており、日常的に英語で議論する機会があります。これまでに、中国、ベトナム、フィリピン、ドイツ、イタリア、タイ、ミャンマー、モンゴル、インドネシアなど、様々な国の学生・研究者と共に研究を行っています。また、海外の研究者との国際共同研究も行っています。

学生さんの受賞歴

  • 『修士論文審査会 優秀発表賞』 松本皐佑 (名古屋大学) 2025年2月
  • 『優秀発表賞』 森孝介 (イネ遺伝学・分子生物学ワークショップ2024) 2024年7月
  • 『2019年度JPR論文賞』 別所-上原奏子 (日本植物学会) 2019年9月
  • 『名古屋大学 岡本若手奨励賞』 別所-上原奏子 (名古屋大学) 2019年9月
  • 『名古屋大学学術奨励賞』 縣步美 (名古屋大学) 2019年5月
  • 『2018年度 石原(志方)守一奨学金』 縣步美 (日本育種学会第135回講演会) 2019年3月
  • 『Presentation award』 縣步美 (Japan-Taiwan Plant Biology 2019) 2019年3月
  • 『Poster Award』 縣步美 (名古屋大学博士課程教育リーディングプログラム IGER Annual meeting 2018) 2019年1月
  • 『The best Posters Prize』 縣步美 (16th International Symposium on Rice Functional Genomics) 2018年9月
  • 『優秀発表賞』 縣步美 (日本育種学会第133回講演会) 2018年3月
  • 『ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞』 別所-上原奏子 (ロレアル-ユネスコ) 2017年7月
  • 『Annual Research Award』 上原奏子 (名古屋大学) 2017年1月
  • 『Award for Early Career Scientist (若手研究者優秀口頭発表賞)』 Yusuke Kurokawa (12th Conference of the International Society for Plant Anaerobiosis) 2016年9月
  • 『第130回 日本育種学会講演会 優秀発表賞』 上原奏子 (第130回 日本育種学会講演会) 2016年9月
  • 『第129回 日本育種学会講演会 優秀発表賞』 上原奏子 (第129回 日本育種学会講演会) 2016年3月
  • 『Best Poster Presentation Award』 上原奏子 (日本学術振興会 8th HOPEミーティング) 2016年3月
  • 『第128回 日本育種学会講演会 優秀発表賞』 上原奏子 (第128回 日本育種学会講演会) 2015年9月
  • 『名古屋大学総長』 上原奏子 (名古屋大学若手女性研究者サイエンスフォーラム) 2015年8月11日
  • 『日本育種学会 優秀発表賞』 黒川裕介 (2015年日本育種学会春季大会 第127回講演会) 2015年6月1日

卒業生の就職先

学部卒

石川県庁、姫路市役所、JR東海等

修士卒

愛知県庁(2名)、三重県庁(2名)、滋賀県庁、伊藤忠商事、キーエンス、サカタのタネ、デンソー、AGF、JICA、セーレン、竹本油脂、ベネッセ、ホクト、住友化学等

博士卒

福井県立大学(教授)、岡山大学(准教授)、名古屋大学(助教)、東北大学(助教)、名城大学(助教)、テキサスtech大学(助教)、農研機構作物研究所、農研機構九州農業試験場、農研機構技術会議、トヨタ紡織等

博士研究員

奈良先端科学技術大学院大学(助教)、農研機構作物研究所、Chinese Academy of Science(教授)、KWS(ドイツの種苗会社)等